dependence. > text >柿ピー☆パニック
「おい、琴子どうしたんだ」
琴子はそれに応えずに直樹を振り向くと、柿ピーの袋を投げつけた。
激しい夕立のような音を立てて、袋の中身が零れ落ちる。
中身は全て──ピーナッツだった。
「こんなの違う!こんなの違うんだから!!」
わめきながら掴みかかる手を、直樹が必死に抑える。
「入江くんはあたしのことなんてどうでもいいんだ。ピーナッツだけだと飽きちゃうから柿と交互に食べるあたしのことなんて・・・。ピーナッツの塩気と柿のピリッとした刺激がいいのに、あたしばっかり(ピーナッツを)好きで、もう嫌だ!」
了
2009年4月15日ブログ掲載、2009年7月19日再掲載